キュービット
2009-12-22 07:57:25 | permalink

量子コンピュータで、宇宙をエミュレートするためには、宇宙を構成する全キュービットを用いなければならない。全キュービットを用いて演算しているということは、それはもう宇宙そのものである。ということだと思う。

http://counteraktiv.com/html/blog/archives/2009/12/r3.html

だとすると、仮に10キュービットで構成される世界Aと世界Bを想定してみたときに、それらはもうパラレルワールドなのだろうか。いや、そもそも不確定性原理によって、それらの初期状態を完全に同じにすることができない以上、AとBはパラレルワールドではなくて、全く異なる世界だということだろうか。いやいや、スピンの向きを意図的に調整した量子ドットを人工的につくることができるとどこかで読んだような気もする。とすれば、自然に存在する量子を思うようにコントロールすることはできないけど、人工的には、意図的にスピンの向きを調整した量子を作ることはできるということだろうか。

そもそも、未だによくわからないのが、10キュービットでつくられる量子コンピュータは、2^10通りのビットの組合せ可能性を同時に保持しているという。いわば、10ビットの古典コンピュータを2^10台組合せて並列演算しているということだと理解している(違ってたら教えてください)。ここまではいい。しかし量子コンピュータをある計算に用いようとした場合には、2^10台の古典コンピュータの中から答えを保持している1台のコンピュータを探さなければいけない。いくら2^10通りのビットの組合せ可能性を同時に保持しているといっても、その可能性は観測した瞬間に1つの状態に収束する。したがって量子コンピュータの演算能力を享受するためには、観測したときに、2^10個の玉石混交状態から玉だけを浮かび上がらせなければならない。つまり、2^10台の古典コンピュータの中で答えを保持している1台を発見する確率を高くする必要がある。これには「量子の絡み合い」をうまく用いる必要があるそうだが、その辺りのアルゴリズムがよくわからない・・・。

まあ門外漢の僕にはこのあたりが限界なのだが、それでもツーゼやウルフラム、ドイッチュやセス・ロイドのように宇宙は本質的に情報で記述可能であるという世界観にはとても刺激を受ける。

少し前、アトムからビットへと叫ばれ、そしてまたやっぱりビットよりはアトムでしょうと揺り戻しがあった。でも、そもそもアトムとはキュービットだよねと。

宇宙は全情報を保存している。つまり全情報量は増えも減りもしない。ただし、利用不可能な情報は常に増え続けていく。その利用不可能な情報の尺度をエントロピーと呼ぶのだ。どう?グッとこない?